2016.11.17 Thursday
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この心寒い世相をごまかすかのように、妙に丁寧になり、過剰とも言える“敬語”が使われている。それを政治家や企業のトップ、あるいはマスメディアに登場する地位の高い人たちが当たり前のように発している。これは、僕も常々感じていたことなので、JBpressのような購読者の多いネットメディアで取り上げてくれたことはありがたい。
ひと言で言えば、「慇懃無礼」な言葉や表現が、まさに社会の鏡として蔓延している。改めて慇懃無礼の意味を辞書で引けば、「表面の態度は丁寧だが、心の中では相手を軽く見ていること。また、そのさま」(大辞林より)となる。
これまでにも何度か、こうした現象についての違和感を記事にしてきたが、「3.11」の大震災を経て、これはぜひもう一度問題として提起しなければならないと感じた。そのきっかけは「ご被害者のみなさまへ」という言葉を目にしたからだ。
テレビに登場する政治家がことあるごとに、「〜させていただく」を使っている。どういう言葉を使おうがもちろん自由だが、やはり気になる。ではなぜ、これだけ「〜させていだたく」に象徴される過剰な敬語が氾濫するのか。そう、正に病理だと思う。次の記事に期待したい。
とにかく表向きへりくだっていれば文句は言われないだろう、という気持ちの表れなのか。その理由をあれこれ考えてみると、いまの社会のある種病理のようなものが見えてくる。これについては、改めてご報告したい。
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