昨日の
オマール・ソーサ、1stセットを観て参りました。もっとも以前、
この記事で、Iyaboというアルバムについて書いた
フリオ・バレートがお目当てだったのですが・・・。オマールとは、今回が初共演とのこと。
セネガル人、
モラ・シラのグリオのような素晴らしい声質、(実際にグリオなのかどうかは知りませんが)、サリフ・ケイタやバーバ・マールと比べても引けを取らない強力な声です。
ベースのモザンビーク人、
チルド・トマスのプレイも最高でしたが、ベース・ラインがもう一つ、聴き取りにくかったのが残念。座った位置の関係か、音響技術者の関係かは分かりませんが。彼は、4弦と5弦のダブルネック・ベースを弾いていました。
フリオは昔、ゴンサロ・ルバルカバのアルバムで大ファンになり、渋谷のオーチャードホールでのゴンサロのコンサートで、生で観て以来、15年ぶりぐらいかなぁ。やっぱりあのド派手で、ためも効いたドラミング、めちゃくちゃかっこいい。
ブルーノートでは、過去にラテン・ジャズのピアニストでは、ミシェル・カミロ、チューチョ・バルデスなどを観ていますが、オマール・ソーサは、もろにラテン・ジャズというタイプではなく、4枚しか持ってないアルバムを聴いても、もっとどろどろと混沌とした、アフリカ色も濃く、かつスピリチュアルな雰囲気を持つミュージシャンというイメージがありましたが、聴衆に手拍子を促したり、意外にエンタメ性もあるのだな、と思いました。
ただジャズ的な即興という観点から見ると、カミロやチューチョには遠く及ばない、というか、オマール自身が、俺が、俺が、という自己顕示欲の強いタイプではなく、周りを活かすタイプなのかも知れません。と、たった1度だけ、観たオマール・ソーサについての勝手な印象でした(笑)。
アンコールは、オマールのピアノとモラ・シラの歌でしっとりと。心の奥深くまで降りてくるスピリチュアルな演奏と歌で、ぐっと来てしまいました。
昨日の曲目リストも出ておりました。
今回の印象では、ラテン度4、アフリカ度4、ジャズ度2といった印象でしたが、今度、観る機会があれば、アドリブ重視のジャズ度の濃いピアノも聴いてみたいなあ、と思いました。
Omar Sosa(P,Fender Rhodes,electronics,vo)
Mola Sylla(vo,m'bira,kongoma)
Childo Tomas(e-b,kalimba,vo)
Julio Barreto(ds)