カナダ人のtp,flh奏者、ケニー・ウィーラー(ケニー・ホイーラー)の1990年、ECM録音の2枚組傑作アルバムです。最後の曲、スタンダードの"By Myself"のみ、下記の編成。
Kenny Wheeler(flh)
John Abercrombie(g)
John Taylor(p)
Dave Holland(b)
Peter Erskine(ds)
そして、デュオとトリオで演奏される即興が5曲、その内訳は、TaylorとErskineによる短いデュオが3曲。この2人にPalle Danielsson(b)を加えたらその後、ECMからアルバムを出すことになるPeter Erskine Trio(大好きです)になるわけで、さすがに素晴らしい演奏。このデュオが契機になったのかどうかは知らないけれど。
そして、Holland,Erskine,Wheelerのトリオ編成が2曲。b,ds,flhとあまりお目にかかれない演奏ですが、さすがにこの3人、見事なまでのインタープレイで唸らせてくれます。
ちなみに僕は、斎藤徹、井野信義、Barre Philipsというベース・トリオを生で観ています。期待通りの素晴らしいライブでしたが、それより客の数に驚いた。200人以上、いたような気がする。
他には、札幌にツアー中だった梅津和時が、吹雪だったか何かで飛行機が飛ばず、横浜の
Dolphyに戻って来られなかった。そして、b,dsの二人だけの演奏になったんだけど返ってジャズメン魂が刺激されたのか、アグレッシブでチャレンジングな演奏になり、異常に盛り上がったこともありました。
以上の6曲は、本作のほとんどを占めるオーケストラ編成の録音の2週間後、オスロで録音されたWheelerのアルバム、"The Widow in the Window"のセッション時に録音されたそうです。