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「チャイルドコール 呼声」 ノオミ・ラパス主演  ポール・シュレットアウネ監督
2011年、ノルウェー・ドイツ・スウェーデン合作映画。WOWOWで放映していた。それにしてもものすごい演技派女優だなあ、と思ったノオミ・ラパスというスウェーデンの女優。原題は「Babycall」。

ノオミ・ラパスは精神を病んだ母親、アナを演じています。8歳の息子を溺愛しています。話からは、どうやら息子を殺しそうになった夫から逃れて、アパートに息子と共に息を潜めて生活しているようです。夫に見つかるのをひどく恐れています。定期的に保護観察官と言うのかなあ、公務員の人が尋ねてきます。

息子には学校で友達ができて、家に遊びに連れてくるのですが、その友達の存在感の無さ、不気味さと言ったら・・・。この子役の演技もすごかった。

精神を病んでいる母親です。一体、何が現実で、何が彼女の妄想なのか、観ていてもよく分かりません。終始、頭をフル回転させながら観ていく感じです。話は割と淡々と進んでいくのですが、妙な緊張感が漂っていて、この映画、ホラーなのか、それとも心理サスペンスなのか、と謎解き的な展開も含めて、飽きることはありませんでした。

息子の安全を図るため、相互通話が可能な監視用のトランシーバーのようなものを電気店で買いますが、それがきっかけで、少し心を通い合わせることのできた男性店員のヘルゲ(クリストファー・ヨーネル)。彼は確実に現実だと確信できる存在です。

ラスト近くになって事件が起こりますが、女性警官がヘルゲに話したことで、ようやく一つの謎が解けます。でもその後、アナの家でヘルゲが一枚の絵を見つけ、それを元にまた新たな発見があり・・・。

もう一度、観てみたい映画です、って、まだ録画消してなかったな。一ヶ月後ぐらいにもう一度、観てみようかな。ポール・シュレットアウネ監督の他の映画も観てみたくなりました。

ノオミ・ラパスも本作も全く知りませんでしたが、「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」でリスベット役を演じたそうな。本作のキャラとは雲泥の差ではないか!! そっちも観たいなあ。僕はデヴィッド・フィンチャー監督のリメイク版の方しか知らないので、というか、あれがリメイク版だったことも今日、初めて知りましたわ。

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| 映画 | 10:18 | comments(0) | - |
「デタッチメント 優しい無関心」  エイドリアン・ブロディ  サミ・ゲイル
2011年のアメリカ映画。監督はトニー・ケイという僕は知らない監督。

原題は"Detachment"。頭にDeがついてるので、"Attachment"の反意語なんだろう。「分離」「孤立」「無関心」「剥離」などといった意味があるらしい。

冒頭から意表を突かれた。なかなか独特な入り方の映画。これはちょっと期待できるかも、と思う。

臨時教師であるヘンリー(エイドリアン・ブロディ)は、学級崩壊し、暴力沙汰が絶えることの無い、荒れ放題の学校に赴任するわけです。

自分の子どもに対するしつけは全く気にかけず、全てを教師の責任にして、教師に罵声を浴びせるモンスターペアレント、対話の無い家庭崩壊してる家族、猫を虐待する生徒、自分の仕事に絶望している教師達、誰もが孤独で、分断された情景が描かれていきます。思わず、最近の日本の教師達にも思いを馳せてしまう。

ヘンリーも他の登場人物達同様、孤独を抱え、心に闇を抱えて生きています。

ヘンリーの授業では生徒の自立を促します。権力者達は、我々を沈黙させようと手を尽くす。だから自分たちを守り、思考プロセスを鈍化されないためには、本を読み、自らの想像力を磨かなければならない。自らの意識を高めるために。自分を守るための技術だ、自分の精神をを失わないために・・・等のような人生哲学的な言葉で、次第に不良生徒達を魅了していきます。

ある日、帰宅途中に路上で売春しながら生きている少女、エリカ(サミ・ゲイル)に出会います。客に殴られた傷を手当てしてあげ、寝床を提供してあげると、彼女はヘンリーのアパートに居着いてしまうのですが、初めて人に(おそらく両親も含めて)人間らしく扱われ、人間としての尊厳を取り戻したのでしょう。心を開き、素直になり、とてもチャーミングな少女になっていきます。

しかし、当然のことながら、ヘンリーはいつまでも君をここに置いていくわけにはいかない、と言い放ち、児童養護施設の職員に引き取りに来させてしまいます。

このサミ・ゲイルは、現在18歳。本作も2本目の映画のようで、当時15歳位だったようですね。将来、どんな女優になっていくのか楽しみな演技派です。

ヘンリーが受け持ったクラスには、メレディス(ベティ・ケイ)という、いじめられっ子で、家族からも疎まれている、成績優秀で感受性の豊かな、アーティスト志望の太った少女がいます。この子もエリカ役のサミ・ゲイルと並んで準主役級の役柄で、やはり演技がうまい。キヤノンのカメラで、ヘンリーの写真を密かに撮りまくっています。

このメレディスもエリカ同様、ヘンリーに惚れてしまい、告白しますが、当然ながらうまくはいきません。それが後に悲劇に繋がるのですが・・・。

ヘンリーにも次から次へと苦悩の種が降りかかってきて、いやはや大変な人生ですな、教師というのも因果な商売ですな、もてる男はつらいですな、と他人事のように(他人事ですが)思ってしまうのですが、メレディスの事件がきっかけで、もしや、と思ったらやはり、エリカに会いに児童養護施設に行きます。再会を二人で抱き合って喜ぶシーンは涙もの。

その後はどうなったのか描かれてはいませんが、自分の子どもとして育てるんだろうなあ、と。

重たい映画ではありますが、稀に見る素晴らしい映画でもありました。

登場人物は他にもマーシャ・ゲイ・ハーデンジェイムズ・カーンルーシー・リュークリスティーナ・ヘンドリックス等が出ていて、画面を引き締めていました。

デタッチメント [DVD]

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| 映画 | 11:09 | comments(0) | - |
「マーサ、あるいはマーシー・メイ」 主演のエリザベス・オルセンがキュート。
WOWOWで放映していた2011年の映画。監督は29歳のショーン・ダーキンでデビュー作とのことですが、それにしてはすごい完成度。

カルト集団から脱走して、姉夫婦の別荘に同居することになった若い女性が、なかなか洗脳が解けず、うまく現実社会に適応できない様子を描いた映画です。

映画は、姉夫婦と同居する現在の生活とカルト集団にいた過去の生活が、交互に描かれていきます。マーサというのがエリザベス・オルセン演じる主役の本名で、マーシー・メイというのは、カルト集団にいた頃に呼ばれていた名前です。

ですが、原題は、"Martha Marcy May Marlene"となっていて、マーリーンとは誰だ?、と映画を観ながらずっと気になっていたのですが、後半のワンシーンだけ、マーシー・メイが電話で相手と話している時、自分のことを「マーリーン・ルイスよ」と話し相手に名乗るシーンがありました。その後、すぐに近くにいたカルト集団の男が、彼女をマーシー・メイと呼ぶので、何故、マーリーン・ルイスと名乗ったかは分からず仕舞い。

この場面とラスト・シーンのあまりにも唐突な終わり方は、この映画の謎を解くには、とても重要なのかも知れませんが、小生の頭ではちんぷんかんぷん。

公式サイトによると、エリザベス・オルセンは、ドラマ「フルハウス」のオルセン姉妹を姉に持ち・・・などと書かれていますが、何のことやらさっぱり??
有名な姉妹なんでしょうねえ。

ちなみに公式サイトには、「ブラックスワン」のスタジオが再び仕掛ける衝撃的サスペンス!と書かれてますが、これは見なかったことにしてください(笑)。衝撃的サスペンスといったような映画では全くありません。もっと精神的な静かで深い映画です。

カルト集団のボスは、どこかで観た顔だなあ、と思って調べたら「ウインターズ・ボーン」に出ていたジョン・ホークスでありました。本作でも味のあるいい演技をしています。

カルト集団の描き方も、もっとギトギトと脂ぎった感じで描かれるのかと思いきや、乾いたトーンで描かれていました。映画全体の質感も淡々とした乾いた感じで、俳優達の演技も大仰さがなく、かなり好みでした。

主役のエリザベス・オルセンは、カルトの洗脳が抜けきらない女性を演じているので、無表情だったり憂鬱そうな表情も多いですが、時折見せる笑顔はとても可愛く、またボディも魅力的でした。

映画のラストは、マーサの度重なる奇異な振る舞いや言動に我慢の限界を感じた姉夫婦が、マーサを病院に連れて行くシーン。車の後部座席の真ん中に一人座るマーサ。カメラは真正面からマーサを捉え、リアガラス越しに後ろの風景も映りこみます。

姉の夫が「なんだあいつは。突然出てきた」とか何とか言いながら、一旦車を止め、再発進。

どうやら男がいきなり、道に出てきたようです。マーサを捉えたままのカメラは、リアガラスから男が車に乗るシーンを捉えています。後ろを振り返るマーサ。

その男は白いTシャツを着ています。後ろ姿だけなので、よく分かりませんが、今朝、別荘のそばの湖で泳いでいたマーサを見つめていた男に似ています。

男は車に乗り、明るいのにライトを点けて発進。もしかしてこの男、マーサの乗った車に追突するつもりでは・・・などと思っていると、突然終了。あの男はカルトのメンバーだったのか、それとも全く関係の無い赤の他人?

書きながら、ここで原題の"Martha Marcy May Marlene"の意味について考えてみると、ワンシーンだけ、相手に名乗った、マーリーン・ルイスという名前。マーシー・メイと名乗りたくなかったので、適当に言ってみた名前だったのかな、と。

で、ラスト・シーンの車の男は、やはり、カルトの人間で、マーサを連れ戻しにやってきたのではないか、と。で、カルト集団に戻ったら今度は、マーリーンと呼ばれることになるのではないか、と妄想しました(笑)。

だから原題にはMarleneという名前も付けられているのでは無いか、と。

もし、そうであるとしたら邦題からマーリーンを抜いたことは、致命的失敗だなあ、と思わざるを得ません。

映画全体の質感もすごく好きです。だらっとした緩さが無く、ムダが無い。張り詰めた緊張感を感じます。ショーン・ダーキン監督の次作も期待します。

エリザベス・オルセンにも今後、期待大ですね。キャピキャピした、お馬鹿な恋愛映画なんかには出ないで欲しいね。


4/13(日)追記

昨夜、トイレに起きた後、しばらく寝付けなくて、ラストシーンと原題について、ふと考えました。彼女が殺されるとしたらどうだろうか、と。

後ろの車の男がカルト集団の男だとしたら、マーサが殺される理由はあるのです。

カルト集団は自給自足の生活だけではなく、金持ちの家に侵入しては、盗みを働いていました。ある時、たまたま家主に見つかり、警察に通報されるのを恐れ、彼を殺してしまい、マーシー・メイは、すごくショックを受け、悩んでいました。

それをボスがなだめたのです。正確な言葉は忘れましたが、人間は死んでも別の次元に移動するだけで、存在が無くなるわけではない、というような話だったと思う。

マーシー・メイが電話で何気なく、「マーリーン・ルイスよ」と名乗った偽名が、彼女の別次元での名前を暗示していたということか?

この妄想もありだな、というか、カルト集団はマーサが警察に通報するのを恐れているに違いないので、今はこちらの方が自分の中では優勢。

3人の名前を配した原題の意味もそう考えた方がすっきりする。現実社会のマーサ、カルト集団社会のマーシー・メイ、死後の世界のマーリーンと。

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| 映画 | 11:37 | comments(0) | - |
「フォーリング・ダウン」 マイケル・ダグラスのぶち切れ演技が光る
このブログでも何度か書いているジョエル・シュマッカー監督の1993年の映画。原題も同じ。WOWOWで放送していた。

途中で思った通り、この映画は観たことがあるなと気付いたが、面白いので最後まで観る。登場人物達の人物描写が丁寧で素晴らしく、説得力がある。

D-Fenceというナンバー・プレートを付けたオンボロ車に乗っているマイケル・ダグラス。映画の中でも刑事からは、D-Fenceと呼ばれます。真夏のロサンゼルス、道路工事の渋滞に巻き込まれ、冷房の壊れた車内で汗が噴き出し、蠅もまとわりつき、徐々に苛立ち、車を乗り捨てたまま立ち去ってしまうD-Fence。

そこに偶然いた、今日で早期退職する刑事、プレンダガスト役が、ロバート・デュバル。後々、彼が様々な事件の犯人はD-Fenceだと嗅ぎつけることになります。

D-Fenceは、韓国人の経営する小さなスーパーでぶち切れ、商品を破壊、防犯用のバットを店主から奪ったのをきっかけに、中南米系の若い二人組のチンピラに絡まれては撃退、彼らからは、バタフライ・ナイフを奪う。

そして、彼らは復讐するため、マシンガンなどで武装して、走行中の車内からD-Fenceを狙って乱射しますが、回りの通行人に死傷者が出るだけで、本人は無傷。何事も無かったように歩いて行く。チンピラどもは、他の車と激突して死亡、D-Fenceは武器がぎっしり詰まったスポーツバッグを奪い、立ち去る。

この辺り、コンピュータ・ゲームで次々に戦利品を獲得していく感じに似ている。どんどん普通の人から悪人へと変貌していくパニック・ムービーなんですが、何故か笑える部分もあり、不思議というか秀逸というか。

その後もファスト・フード店で、3分過ぎただけなのに、モーニング・メニューは終了なので、ランチ・メニューから選んで欲しい、という店側の杓子定規な対応にぶち切れ、店内にいる全員を震え上がらせる。しかし、このシーンでも笑えるシーンがある。

払い下げ軍用品店の店主、ニック役のフレデリック・フォレストもスキンヘッドで、ナチ信奉者の強烈なキャラクターを演じ、素晴らしかった。

そこで白いワイシャツ、ネクタイというサラリーマン風の出で立ちから軍服に着替えて、なおもただ一つの目的のためだけに突き進むD-Fence。武器は更に増えて、バズーカ砲まで入手。

映画の撮影と勘違いした黒人のこどもに撃ち方を教えてもらうシーンも笑える。

世の中の様々な格差、不条理や矛盾に苛立ちを隠せないD-Fence。たった一人の娘に会うことも許さない別れた妻、更に一ヶ月ほど前に会社も首にされた孤独なD-Fenceですが、その話ぶりには結構、うなずけてしまう部分も多い。

事務屋とバカにされるプレンダガスト刑事を信頼し、彼とともにD-Fenceを追う女性刑事サンドラ役には、レイチェル・ティコティン

D-Fenceの別れた妻役はバーバラ・ハーシーが演じていました。プレンダガストの妻アマンダ役は、チューズデイ・ウェルド。この人もちょっと精神的に病んだ役柄。D-Fenceを追い詰める終盤では、電話で妻アマンダにガツンと言ってやるプレンダガスト刑事に快哉。あの場面も笑えた。

最後は、ブレンダガストとD-Fenceが差しで勝負。このラストも好き。非常に面白い映画でした。

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| 映画 | 11:22 | comments(0) | - |
「エメランスの扉」 2012年ドイツ・ハンガリー合作映画 イシュトヴァン・サボー監督
WOWOWで少し前に放映され、録画しておいたもの。原題はThe Door、1960年代のハンガリーという設定ですが、俳優達の会話も全編英語で交わされています。

引っ越してきた女性小説家のマグダ(マルティナ・ゲデック)が近所に住むエメランス(ヘレン・ミレン)を家政婦として雇いたいと言ってくる。しかし、素っ気ない、というよりも大層失礼な態度を取るエメランス。

が、結局、自らマグダの家に出向き、家政婦として働くことになりますが、このエメランス、ものすごく精神的に強靱で厳格な人物。しかし、嵐や雷には子供のように怯えまくり。後に明らかになる子供の頃の凄絶な体験が起因してるようです。

エメランスは20年以上、自宅の中に人を入れたことがない、何か秘密があるんじゃないかとか、過去に警察沙汰になる事件を起こしたことがある、など色々悪い噂もあるようですが、なぜか周囲の人々からは畏敬の念を持って見られているようです。

マグダとの関係も主人と使用人という関係ではなく、時に主従逆転かと思われるような関係性。とにかくエメランスの毒舌たるや物凄い。浮ついたところの全くない映画ですが、そこはかとないユーモアも随所に感じたりします。

そして、マグダとエメランスは互いに相手の言動に苛立ったりしながらも認め合い、ある種の信頼関係を築くことになっていくのです。正に愛憎相半ばするといった表現がぴったりの二人です。

エメランスは友人が自殺した時もあえて止めなかったと言いました。人は自分の死を選ぶ権利がある、という考えなのでしょう。そして自らも雪の降る間中、ずっと道を掃き続けていました。わざと体調を崩して死ぬことを選んだのだな、と観ながら思っていました。

2週間ばかり、自宅に引きこもったまま、出てこないエメランス。マグダは、自分の書いた小説が芸術賞を受賞し、セレモニーに出席。その最中、近所の住人や医者達は、エメランスの家のドアを壊し、強引にエメランスを救出。そして腐った食べ物で悪臭漂う部屋を消毒。家具やエメランスの思い出の詰まった食器類や小物、写真なども持ち出し、焼却処分してしまいます。

病院に収容されるエメランスですが、家や飼い猫達の心配をするエメランスに対し、マグダは、その場しのぎの安直な思いやりから嘘をついてしまいます。しかし、エメランスは、とことん真実を重んじる人物。マグダの嘘は彼女にとっては、単なる裏切りでしかありませんでした。

エメランスの持つ独特の強烈な世界観と美意識。世界のどこにでもいるような普通の感覚を持ったマグダ。他の登場人物は正に端役といった感じで、この二人の二人による二人を観るための映画ですね。こういう重厚な映画は好きですよ。

マグダを演じたマルティナ・ゲデックは何かの映画で観ているはずだな、と思いましたが、以前、このブログにも今まで観た最高の映画かも、と書いた「善き人のためのソナタ」やロバート・デニーロの「グッド・シェパード」に出ていたようです。ヘレン・ミレンはたぶん、初めて見たと思いますが、素晴らしい女優ですね。

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| 映画 | 15:17 | comments(0) | - |
ジャック・ニコルソン主演 「ファイヴ・イージー・ピーセス」
WOWOWで放映したのを録画したまま、いまいち観る気になれず、放置していたものをようやく観ましたが、観て良かった。

1970年のボブ・ラフェルソン監督の映画。この監督、同じくニコルソン主演の「郵便配達は二度ベルを鳴らす」の監督でもあるんですね。

著名な音楽一家に生まれたボビー(ジャック・ニコルソン)ですが、上流階級の知的で上品なサロン的なお付き合い、スノッブな雰囲気と申しましょうか、そういったものを嫌悪している様が窺えます。反面、自分のことを愛してやまないウェイトレスのレイ(カレン・ブラック)や油田採掘現場の仲間、エルトン(ビリー・グリーン・ブッシュ)達のような教養の無い、マナーも下品な下流階級の人間を見下すような態度も見せます。

どこに行っても自分の居場所の無いような居心地の悪さを感じてるようで、それは認知症で話すこともできなくなった老父を見舞いに実家に帰り、車椅子の老父を散歩に連れて行き、二人だけになった時、老父に独白する台詞でも分かります。「俺がいるとそこが悪くなるから、俺はそこから逃げようとするだけで、疫病神のようなもんだ。」と。

こういった人生に不器用な男を演じさせたらやっぱりニコルソンは、いい味を出しますね。

ボビーの姉、ティタ役のデュピー - ロイス・スミスもそうですが、兄カールの恋人で弟子、キャサリン役のスーザン・アンスパックも確実に見たことがある顔だな、と思いましたが、調べても何の映画で観た記憶があるのか、分かりませんでした。

それにしてもラストは意外な展開。ドライブインのトイレで自殺するのではないか、と思ったら違った。でも結局は、今までの別の環境への逃亡とは違って、死へ一歩近づく逃避行なんだろうな、と僕としては解釈しましたが・・・。

ファイブ・イージー・ピーセス [DVD]

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| 映画 | 08:14 | comments(0) | - |
「荒野の七人(1960年作品)」 at 新橋文化 
昨日は、新橋文化で、「007 ロシアより愛をこめて」と「荒野の七人」を観ました。

僕は、1970年以前の作品はあまり観てなく、また、あまり観る気にもなりません。この2作も初めて観ました。

髭を生やしていないショーン・コネリーは、あまり好きではないので、007シリーズもあまり観てないです。この作品もまあまあかな、といった程度。コネリーの007の作品の中ではかなり評価が高いらしいですけどね。

黒澤明の「七人の侍」のリメイクという、「荒野の七人」の方が数段良かった。ストーリーは、アメリカとの国境に近いメキシコの農民たちが、銃で武装したアメリカ人の悪党達に頻繁に農作物を奪われ、困り果てている。そこで、6週間でたったの20ドルという安い報酬で雇われた7人のガンマンたちが、農民たちに銃の扱いを教え、一緒に悪党どもと闘う、という物語ですが、農民の中にも争いで犠牲者が出る位ならば、貧しくても農作物を貢いだ方が良い、という考えの者も多く、7人のガンマン達との軋轢が面白い。

争いを好まぬ農民達のリーダーの差し金で、悪党達はブリンナー達から銃を取り上げ、村から追い出してしまいますが、結局、奪った銃を返してしまう。そりゃあ、ないでしょ、反撃されるだろうが・・・と思いましたがね。

最後、撃たれた悪党達のリーダーは、「なぜ戻った。おまえらには関係ないことだろ」と言いながら死んでいく。

チャールズ・ブロンソンの若い頃の作品を初めて観た、というのは印象的だったな、自分にとっては。彼が39才頃の作品ですよ。たぶん、初めて見ましたよ、髭を生やしてないブロンソンを(笑)。本作の中で、彼はメキシコとアイルランドのハーフだ、と話してましたが、実際、メキシコ人の血が入ってるのかな、と思って調べたら何とリトアニア系アメリカ人でした。本名は、Charles Dennis Buchinskyとのこと。

ユル・ブリンナーにおいては、彼の出てる映画を初めて観たのではないか、と(苦笑)。どんだけ、かっこいいんだよ、と。彼は父が、スイスとモンゴルの血を引き、母はユダヤ系ロシア人とのこと。

スティーヴ・マックイーンは、本作に出てる俳優の中では、一番多く主演映画を観ています。マックイーンが30歳の頃の作品のようですが、若い頃から割と老け顔だったのかな、と思いました。

ジェイムズ・コバーンは、無口な職人気質といった風情の役柄で、ナイフ投げの達人。「ルパン三世」の次元大介は、この役からヒントを得たそうです。

他の人は知らないので、省略。でも悪党のリーダー役のリーライ・ウォラック、この人の出演作は、意外に観ていることが判明。

「ゴッドファーザー Part3」、「ミスティック・リバー」、「ゴーストライター」などに出ているようです。

荒野の七人 (特別編) [DVD]

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| 映画 | 09:40 | comments(0) | - |
2012年映画 「セブン・デイズ・イン・ハバナ」 
WOWOWで放送していた映画。ハバナの月曜日から日曜日まで、それぞれの日を7人の監督が描いた短編集。

「月曜日 ユマ」の監督は、ベニチオ・デル・トロで、彼の初監督作品とのこと。キューバに来たアメリカ人青年、テディ(ジュシュ・ハッチャーソン)が、何だかんだとカルチャー・ショックを受けていく様子が描かれる。

「火曜日 ジャムセッション」では、エミール・クストリッツァが本人役で登場。運転手役で登場するのが、今月下旬に来日するHavana D'Primeraのリーダーでトランペッターのアレクサンダー・アブレウ。本作でも長尺の素晴らしい演奏を披露。

「水曜日 セシリアの誘惑」では、見たことある俳優、「グッバイ・レーニン」などで見ていたダニエル・ブリュールでした。スペインでクラブを共同経営するオーナー役のブリュール。セシリアをスカウトし、セシリアもスペイン行きを決意するが、結局、将来に向かって決断できない、煮え切らない野球選手の恋人を捨てきれず、といった内容。

「木曜日 初心者の日記」。これはナザレ生まれのパレスチナ系イスラエル人、エリア・スレイマンの監督兼主演。この人は初めて知ったのですが、非常に興味を持ちました。一言もしゃべらないのですが、乾いた笑いを誘うと言いますか・・・更にこの作品では、昔、このブログで書いたことのあるカーボ・ベルデの歌手、マイラ・アンドラーヂがちょい役で出ていたことも驚き。

スレイマンがバーのカウンターの端の方に座り、カウンターの中央付近に一人座っている女性をじっと見つめている。女性もスレイマンを見つめる。あれ、マイラ・アンドラーヂではあるまいか、と思ってエンド・クレジットを見たらやはり、そうでした。今でも彼女のデビュー・アルバム、"Navega"は愛聴盤です。

「金曜日 儀式」。これもセリフは一切無かったような気がするが・・・。少年少女たちが浜辺でエロいダンスを楽しんでいる。主人公の少女が白人の少女とキスを交わし、自宅で下着姿で抱き合ったまま、朝を迎え、両親がそれを見て激怒。場面は変わり、少女が身を清めるサンテリアの儀式を受ける様子が描かれる。

「土曜日 甘くて若い」。この映画では再び、セシリアが登場。このセシリア役のメルヴィス・エステベスは、どういう経歴の人かよく分かりませんでした。セシリアは、どうやら幼い頃、白人家族に養子として引き取られ、育てられていたようです。セシリアが、恋人の野球選手とともにオンボロな小さい舟に乗って、亡命を決意。電話もらった父親。海辺に行き、沖の方を見つめ、涙を流す父と母。

「日曜日 泉」。アパートの大家、マルタが夢を見たそうな。夢には聖母が出てきて、パーティを開いておくれやす、と言ったそうな。で、住人全員、老若男女でオチュンを祝うパーティの準備に大わらわ。無事パーティが開かれ、祝祭が繰り広げられる。

オチュンというのは、キューバ音楽好きなら、エレグア、オリシャ、チャンゴー、オグン、オバタラ、イェマヤ等、歌詞に出てきたり、アルバム・タイトルになってたりしてるので、ご存じとは思いますが、サンテリアの神々の一つです。

その辺りは、このサイトが詳しいですね。


http://www.alcine-terran.com/7daysinhavana/の公式サイトもまだありました。

セブン・デイズ・イン・ハバナ [DVD]

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ドキュメンタリー映画 「インサイド・ジョブ 世界不況の知られざる真実」
久しぶりに楽天レンタルでDVDを借りました。2010年のチャールズ・ファーガソンという監督の映画。あのサブプライム・ローン、リーマン・ショック、それを引き起こした原因は何だったのか、と追求するドキュメンタリー。

原題は、シンプルに"Inside Job"。このタイトルは実に良い。正に的を射たタイトルですよ。監督の舌鋒鋭く追求するインタヴューも素晴らしい。動揺が隠せない経済学者や、アー、ウーとしか言葉が出なくなってしまう大学の経済学部長もいました。

政治家や、ゴールドマン・サックス、JPモルガン、シティバンク等の銀行、FRBのアラン・グリーンスパンやベン・バーナンキ等、格付け評価機関のスタンダード&プアーズやムーディーズ等、そして経済学者たち、彼らがつるんで、仕組んだ、まるで銀行強盗のような国際金融マフィア連中の詐欺ビジネス。

日本で言ったら、原子力マフィアの連中と同じような臭いを感じましたよ。

改めて規制緩和とは、グローバル企業による庶民の奴隷化だよなあ、と思ってしまった。TPPもね。

インサイド・ジョブ 世界不況の知られざる真実 [DVD]

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新橋文化が満員になった「カリフォルニア・ドールズ」
昨日は新橋文化に行ってきました。上映はシドニー・ポワチエロッド・スタイガー共演の「夜の大捜査線」とロバート・アルドリッチ監督の「カリフォルニア・ドールズ」。

「夜の大捜査線」は観たことがありましたが、ほとんど忘れてましたね。なので、新鮮に感じました。原題は"In the Heat of the Night"で、レイ・チャールズの大ヒットの同名曲がタイトル・トラックとして使われていました。

南部の激しい黒人差別の様子も白人たちの態度や会話から感じ取れ、ポワチエも巻き込んでの南部の田舎町の喧噪と熱気が伝わってくる映画の原題としては、すごくいいなあ、と。1967年の映画ですが、トホホな邦題は、日本の映画界の伝統なんでしょうか? 未だに直ってない。

ポワチエの格好良さにしびれましたが、主演男優賞は、ロッド・スタイガーが取ったそうです。

さて、ロバート・アルドリッチ監督の「カリフォルニア・ドールズ」。僕はこの映画目当てで来たわけでも無く、本作の知識も全くなかったんですが、最終上映の20:00前になると、続々と人が入ってきました。しかも若い人が多く、女性も多い。

ほぼ全席埋まりました。新橋文化は若い頃から来ているので、少なくとも300回は来ているんじゃないか、と思いますが、最後の上映では10人以下ということも結構あるので、心底びっくりしました。

いったいこの映画、何なんだ、カルト的人気のある映画なのかな、それとも刑事コロンボで有名なピーター・フォーク目当て、いや、でも若い人たちがピーター・フォークは無いよな、などとと思って調べたらロバート・アルドリッチ監督の遺作ということでした。

1982年の初公開から30年経ち、昨年、久方ぶりに上映されたようですね。しかも音楽の著作権上の問題で、日本ではDVDの発売も無いだろう、という映画のようです。

映画は、「カリフォルニア・ドールズ」と名付けられた二人の美人女子プロレスラーとピーター・フォーク演じるマネージャーが、徐々にビッグになっていく、というストーリーです。

映画としては、なかなか面白かったです。笑える部分も結構あるし。

ポワチエが知的で洗練された敏腕刑事を演じます。
夜の大捜査線 [DVD]


輸入版しかありません。
All the Marbles [DVD] [Import]

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